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ブログ10号(平家物語シリーズその3 龍ノ口山)

<今回のテーマ>
・岡山百名山
・歴史(平家物語藤原基房配流の地、重源勧進の時代、宇喜多直家と穝所(松田)氏の争い)

「平家物語シリーズその3」は関白藤原基房の配流先「備前湯迫(ユバ)」を麓に持つ「龍ノ口山」です。

1179年清盛の嫡男重盛が亡くなった後、後白河法皇と関白藤原基房らが重盛の知行国越前を没収したり清盛に無断で人事を行ったりした。これらの行いに激怒した清盛は関白以下43人の官職を取り上げ追放するクーデタを敢行した。基房は九州へ流される予定であったが、出家したため場所を変え、備前の湯迫へ流されたのである。現在その湯迫で基房が住んでいたと考えられる場所に「関白屋敷跡」があります。その地を訪ねたいと考えます。

「龍ノ口山」は戦国時代、難攻不落の山城があったことでも有名。松田氏が築城後、城主は松田氏に従う穝所氏に引き継がれた。そして宇喜多直家と争った。宇喜多氏はかなりてこずったが、最終的にはスパイを送り込んで攻略に成功したという。

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まずは「龍ノ口山」に登ります。麓の駐車場からスタートです(9;50スタート)

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山頂まで1.9Kです。

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山道に不思議なスペースがありました。

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自然を利用したベンチです。

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30分弱で南展望台に着きました。広々としています。

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南展望台にある標識です。湯迫の名前も出てきます。

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気温は3℃。寒い~。

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南展望台から少し先に宇喜多直家が建てたといわれる「毘沙門天」がある。直家は天正元年1573年岡山城築城の際にこれを建てた。当時はここから岡山城が見えたのであろう。今でも見えるのかもしれないが、今回は確認できなかった。岡山城は頂上からは見ることができた。

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「毘沙門天」からの景色。こんな感じで見えます。正面にある山は「操山」です。

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「毘沙門天」を表から見るとこんな感じです。

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下側に賽銭箱がありました。

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頂上が見えてきました。

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南展望台と山頂の間の鞍部。右に行けば、湯迫に着きますが本日は頂上を目指します。

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頂上が見えてきました。

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頂上の三角点です(10;50着)。

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頂上から南方面の景色。なかなか良い景色でしょ。山城にはうってつけである。

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景色の案内板です。

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望遠にすると駅前のビックカメラが見えました。

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おっ「岡山城」が見えた。手前の緑は「後楽園」でしょう。

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拡大するとわかります。

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児島半島、金甲山も見えます。

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岡山駅方面、旭川も良く見えます。

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岡山理科大

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何て彫ってあるのか。1つは宮という字っぽいですね。

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ソヨゴです。

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龍ノ口八幡宮がある八幡宮山への鞍部

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地図でいうとこの辺です。

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八幡宮と山城の説明。戦国時代にこの八幡宮山に、前述の難攻不落の山城があったわけです。

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鞍部から階段を登ります。

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鳥居をくぐります。

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こんな道です。

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八幡宮に着きました。この辺りが山城の本丸だったそうです。

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山頂に山陽新報社(山陽新聞の前身)選定の「岡山県十五景地」の碑がありました。ブログ6号の「福山」では「十景地」という碑を見ましたが、「十五景地」というのもあるんですね。

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八幡宮の裏に景色の良い所がありました。戦国時代、ここで見張りをしていたのでしょう。

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石鎚神社がある。石鎚山の関連かな。

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こんな景色です。西側の山が良く見えます。

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旭川も良く見えます。龍ノ口山頂上も景色がよかったですが、八幡宮山も相当景色がいいね。

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北側も良く見えます。
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狛犬も合わせて撮りました。

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手洗い場だったのかな。

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山から降りてきました。水流出の試験地だそうです。1937年より調査しているんですって。

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まむし。夏は怖いですね。

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麓のツバキ園です。

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駐車場までの途中に古墳があるようです。行ってみましょう。

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古墳に着きました。

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古墳の説明板です。字が消えて読めない~。

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古墳の横穴です。横穴式円墳。

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サザンカが咲いていました。

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登って来た八幡宮山が見えます(12;20)。

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湯迫地区に着きました。静けさを感じる場所です。

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関白屋敷を目指します。

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関白屋敷の手前に最明院がありました。

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最明院の由来が書いてありました。北条時頼の時代ですね。

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関白屋敷跡に着きました。逢沢一郎衆議院議員の名前がある。

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関白屋敷跡です。静かな所です。

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藤原基房が流された経緯が書かれています。

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この碑は江戸時代にできたようですね。右上に書かれている「関白松公」とは基房のこと。

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基房の歌碑がありました。基房で有名なのは、「殿下乗合事件」。それは平重盛の次男資盛が、当時摂政だった基房の行列に出会ったとき、下馬の礼を忘れてしまい、怒った基房は資盛を馬から引きずりおろしてしまった。この事実を後から聞いた清盛が基房に多くの軍勢で脅すなどして仕返しをした事件。平家物語では、この事件が平家悪行の始まりと解説している。

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基房と桜姫の由来。基房はこの地にいたのは1年程度で、すぐ京都に戻されたという。

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この石垣の上が関白屋敷だったのです。

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浄土寺手前の標識。次は浄土寺に行きます。

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浄土寺山門です。

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浄土寺は749年報恩大師が孝謙天皇から命じられて建立したといわれる。備前48ヶ寺の1つ。

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鎌倉時代初期に「重源」が庶民の湯治の為に設立した大湯屋跡です。浄土寺の構内にあります。源泉の発見者重源と書いてある。前のブログにも書きましたが、重源は1180年平重衡に焼かれた東大寺の復興の為に力を尽くした僧(初代の勧進職)。1193年に備前国の知行国主となった関係で、岡山には重源の足跡が結構残っている。重源はこの時代、備前で東大寺再建の為の瓦を焼き、奈良に送った(窯跡が岡山市東区万富にある)。この大湯屋も重源が知行国主の時に行った社会事業の1つ。
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大湯屋跡の碑
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源泉でしょうか?

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そういえばうちの社長が「一隅を照らす」という言葉が好きと言ってたな。
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浄土寺本堂です。
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浄土寺の鐘楼です。
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隣接する日吉神社です。浄土寺も見どころの多いお寺でした。
この龍ノ口山の麓には他にも史跡があり、機会があればまた訪ねたいですね。

by yamaore | 2014-01-20 22:25 | やま
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山と花の記録


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